BIOSでSecure Eraseを使用してHDD / SSDのデータを消去する方法

対象モデル
 「Secure Erase」搭載モデル一覧

個人向けモデル
VJA121*
VJF141*,VJF142*
VJF161*,VJF162*
VJS112*
VJS121*,VJS122*,VJS123*,VJS124*,VJS125*,VJS126*,VJS127*
VJS132*,VJS134*,VJS135*,VJS136*
VJS141*,VJS142*,VJS143*,VJS144*,VJS145*,VJS146*,VJS147*
VJS153*,VJS154*,VJS155*
VJS4R1*
VJZ141*,VJZ142*

法人向けモデル
VJBK11*,VJBK12*
VJBM11*,VJBM12*
VJPA11*
VJPF11*
VJPG11*,VJPG13*,VJPG14*,VJPG21*,VJPG31*,VJPG32*
VJPH21*,VJPH22*,VJPH23*
VJPJ11*,VJPJ13*,VJPJ21*,VJPJ22*,VJPJ23*,VJPJ25*
VJPK11*,VJPK13*,VJPK21*,VJPK22*,VJPK23*,VJPK24*,VJPK25*
VJPKR1*
VJPZ11*

対象OS
Windows 11 Windows 10

Q. 質問

リカバリー以外の方法ですべてのデータを削除する方法を教えてください

A. 回答

BIOSの「Secure Erase」よりストレージ内のデータをすべて消去できます。操作方法については下記を確認してください。

重要

「Secure Erase」を実行することにより、以下のデータはすべて削除されます。

削除されるデータ
  • Windows、およびWindows上に保存されているデータや設定

  • パーティション構成

  • リカバリー領域

事前確認

一部のVAIO製パソコンにはリカバリーでのデータ消去のほかに、BIOSからストレージ内の全データを消去する「Secure Erase」機能が搭載されています。
「Secure Erase」を実行すると、WindowsおよびWindows上に保存されているデータや設定、パーティション構成、リカバリー領域のすべてが削除されます。「Secure Erase」実行前に、必要な操作が完了していることを必ず確認してください。

「Secure Erase」と「リカバリー」の違いは以下の表を参照してください。

消去方法 リカバリーオプション フォーマットの種類 フォーマット後
Secure Erase ストレージ上のデータ・構成を完全に消去。
OSやリカバリー領域含むパーティションや
その情報なども完全に消去。
OS / ドライブ / パーティションなし
VAIOのリカバリー
(工場出荷状態に戻す)
ファイルの削除のみ クイックフォーマット
※ドライブ上のデータテーブルを削除
OS / ドライブ / パーティションあり
ドライブを完全にクリーンアップする 完全フォーマット(非暗号化時)
※すべてのセクターに「0」を書き込む

「Secure Erase」実行の際は、搭載されているデバイスに応じて以下のような消去方法となります。

デバイス種類 サニタイズ種類 除去方法 消去時間
HDDおよびSATA SSD
(Opal非対応SSD)
Clear(消去) レベル
一般流通している復元ソフトウェアでは、
復元不可能な状態にします。
搭載されるデバイスに適した方式での消去となります。※1 メディアの種類及び容量により可変。
暗号化機能付SSD
(Opal対応SSD)※2
NIST SP800-88で定義される 除去(Purge)レベル。
記録デバイスの内部のコマンドで隠し領域も含め消去する、研究所レベルでも復元不可能な方式
暗号化消去(Cryptographic Erase相当)※3 数秒から数十秒。

※1:ATA規格のデバイスに実装されているデバイスそのものが備える抹消機能のコマンドにて消去を実行します。
※2:各機種の「主な仕様」のページで「暗号化機能付き」と記載されたSSDが対象。
※3:暗号化消去(Cryptographic Erase:CE)とは、データを暗号化して保存し、不要になった際に暗号化に使用した鍵を削除することで、データへのアクセスを不可能にするデータ消去方法です。暗号化キーが失われるため、たとえデータそのものがストレージ上に残っていたとしても、復号できなくなり、実質的にデータは利用不能となります。
※個人向けモデルの一部の暗号化機能付きSSDについては、Cryptographic Eraseには対応していません。詳細はお問い合わせください。

  1. 「Secure Erase」は、工場出荷状態に戻す「リカバリー(初期化・再セットアップ)」とは異なり、ストレージ内のデータがすべて削除されます。
    「Secure Erase」を実施する準備が整った上で、手順.2へ進みます。

  2. パソコンがシャットダウンしている状態で、キーボードの「F3」または「F4」キーを押しながら、VAIO本体の電源ボタンを押します。

    F3、F4キーが赤で囲われた画像

  3. 「VAIO レスキューモード」が表示されます。
    「BIOS 設定を起動」をクリックします。

    BIOSを起動が赤枠で囲われた画面

  4. BIOSセットアップ画面が表示されます。
    左メニューより「Storage Security」をクリックします。

    Storage Securityが赤枠で囲われた画面

  5. 「Storage Security」が表示されます。
    「Security Erase (Delete All Data)」の「SSD Slot」あるいは「HDD Slot」の「Enter」をクリックします。

    ※SSD Slotの例
    Enterが赤枠で囲われた画面

    HDD / SSDの両方が搭載されている場合
    • HDDとSSDの両方を搭載しているモデルの場合は、「SSD Slot」「HDD Slot」の両方が表示されます。
      両方搭載されている場合、Windowsが格納されるCドライブは「SSD」にあります。

      HDDとSSDの両方が表示の場合でEnterが赤枠で囲われた画面

    • SSDとHDDの両方を同時にデータ消去することはできません。

    • HDDのデータを消去する場合は、容量にもよりますが、消去完了まで数十分~数時間かかります。

    • 一度データ消去を開始すると、途中でキャンセルはできません。

  6. 「!!!CAUTION!!!」と表示されます。
    赤い帯の右下の「Yes」をクリックします。

    Yesが赤枠で囲われた画面

  7. 「SSD Slot:Secure Erase」または、「HDD Slot:Secure Erase」と表示されます。
    「Enter Acceptance Code ("Accept")」の入力欄に「Accept」と入力し、「OK」をクリックします。

    入力枠とOKが赤枠で囲われた画面

  8. SSDあるいはHDDの消去が始まります。
    消去作業の進行は、Model Name下のゲージで確認できます。

    ※暗号化機能付SSDで、暗号化消去(Cryptographic Erase相当)が実行された際は「Wipe Type」の項目に「TCG OPAL Revert to Factory Default(password)」と表示されます。
    入力枠とOKが赤枠で囲われた画面

    HDDおよび通常のSSDの消去時

    「Wipe Type」の項目に「ATA Secure Erase」と表示されます。

    ※HDDの場合
    hddでATA Secure Erase画面

    ※暗号化機能のない通常のSSDの場合
    ssdでATA Secure Erase画面

  9. 消去完了の後、「Completed successfully.」と表示されます。
    「OK」をクリックします。

    Completed successfully画面

    BIOSセットアップ画面に戻ります。右下の「Shutdown」をクリックします。

    Shutdownが赤枠で囲われた画面

以上で操作は完了です。

参考情報

「Secure Erase」実行後、再び電源を入れると、Windowsが起動できない旨が表示されます。
Erase後に起動した場合の
          「Windowsの起動に失敗しました」の画像

再度パソコンをご利用になる場合は、画面右下にある「VAIO レスキューモードを開始」をクリックしてください。
その後の操作は以下の情報を参照し、再セットアップをお願いします。


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